天才画家「フィンセント・ファン・ゴッホ」。波乱万丈の人生を歩んだ彼を題材にした映画は多くありますが、結論「Netflix(ネットフリックス)」ではゴッホを題材にした映画の配信はありません。
ただその他のサブスクでは、ゴッホを主軸に置いた映画が多数あリます。当記事ではゴッホ好きの筆者が選ぶ、おすすめのゴッホ題材作品8選を視聴可能な配信先とあわせて紹介します。(作品は全て視聴済)
ゴッホの生涯について詳しくエピソードなど知りたい人は以下記事を読んでみると、より映画を味わい深く楽しめます。
特におすすめ!「ゴッホ」題材の映画3選
『永遠の門 ゴッホの見た未来』
フランス・アルルへ向かうところから、オーヴェールでゴッホが亡くなるまでを描いた物語。なんと言ってもこの映画は、主演の「ウィレムデフォー」が圧倒的に”ゴッホをしている”点が魅力です。ビジュアルだけでなく、ゴッホ自身は正常と思っているが、周りが理解できず異常に見えてしまう演出が上手。またゴッホが見ていたであろう自然の景色を美しい映像で捉えてくれています。細かい点ですが、ゴッホの精神的な病の状態をカメラの視覚的ブレやボカシで表す工夫も高評価。
『ゴッホ~最期の手紙~』
公開年 | 2017年 |
上映時間 | 96分 |
Filmarks評価 | ★★★★☆(4.0) |
配信先 | FOD |
全編油絵をアニメにするという狂気じみたゴッホへの愛を感じる作品。なんと125名の画家たちがゴッホのタッチを再現しながら描いています。ゴッホの手紙に焦点を当てて、ゴッホの死の真相に迫るドキュメンタリーであり、サスペンス性もある面白い作品。ゴッホの絵が好きな人は最もおすすめです。
『世界で一番ゴッホを描いた男』
色々と衝撃的なドキュメンタリー作品。中国ダーフェンの工房で20年間、一日中ゴッホの複製を描き売り捌く男性。彼は本物のゴッホを見に行くためにオランダを訪れるが、現地では自分達の複製画が売値の10倍近い値段で販売されていたことを知る。この出会いは幸か不幸か…。ゴッホ自身が主役ではないので、ゴッホの生涯を見たい人には向きませんが、ゴッホの与えた影響を肌で感じられます。複製画にもちゃんとプライドを持って、できるだけ近づくように努力している姿が良いなと思いました。
まだまだあるゴッホを題材にした映画
『ゴッホ 真実の手紙』
映画『ドクター・ストレンジ』などで有名な「ベネディクトカンバーバッチ」が主演の作品。ゴッホの生涯を短い時間でまるっと追うドキュメンタリー。「好き好んで心を病んでいるわけではない」という、史実(ゴッホの手紙)に沿ったセリフが好きでした。ゴッホについてそれほど知らないからサクッと理解したいという人におすすめです。
『ゴッホとヘレーネの森 クレラー・ミュラー美術館の至宝』
オランダにある「クレラー=ミュラー美術館」を舞台に、ゴッホの人物象と作品に迫るアート・ドキュメンタリー。クレラー=ミュラーはオランダ有数の資産家でゴッホが亡くなった後に彼の絵と出会い、個人としては最も規模の多い300点以上のゴッホ作品を収集していました。ゴッホの作品に魅了された彼女の人生に迫ることで、ゴッホの作品性についても理解できる素敵な作品で、高画質な映像や学芸員の解説などが見どころです。
『炎の人ゴッホ』
公開年 | 1956年 |
上映時間 | 122分 |
Filmarks評価 | ★★★☆☆(3.5) |
配信先 | U-NEXT |
ゴッホ映画の中でも最も古い1956年の映画。画家になる前、ゴッホが伝道師見習いとしてベルギーの貧しい炭鉱に赴くところからゴッホが亡くなるまでを描く。撮影のアングルなどは今ほどバリエーション豊富ではありませんが、ゴッホ役の「カーク・ダグラス」の演技が素晴らしい。ゴッホの癇癪持ちで一方通行なところから、実は優しい一面がちゃんと描かれています。特に弟テオのゴッホへの揺るがない愛情が伝わってくる場面はとても好きです。
『ゴッホ:天才の絵筆』
公開年 | 1991年 |
上映時間 | 40分 |
Filmarks評価 | ★★★☆☆(3.4) |
配信先 | アマプラ |
ゴッホの人生を追ったドキュメンタリー的作品。サクッと短い時間で、浅くも広くゴッホについて理解できます。またゴッホが描いてきたパリやアルル・サンレミの景色が映し出されますが、それが本当に綺麗で、「絵がうまかったら自分も描きたくなるなこれは」と思います。ナレーションはゴッホ(という設定)で、この時こう思っていた、今ならこうだろうといった声が入るのですが、そこには「本当にそう思ってた?」とたまに違和感を覚えてしまいました。まぁそこはご愛嬌の範囲です。
『ゴッホ 〜VINCENT&THEO』
公開年 | 1990年 |
上映時間 | 140分 |
Filmarks評価 | ★★★☆☆(3.4) |
配信先 | 配信なし |
ゴッホ主軸というよりもタイトルの通り、ゴッホと弟テオの物語。実際テオの献身的な支援無くしてゴッホという画家は存在しえなかったので、ストーリーへの共感がしやすかったです。またゴッホは狂気じみているといった印象がありますが、実際は人見知りで内にこもる神経質なタイプでもあったので、ティムロス演じるゴッホは結構それに近かったです。現代のオークションとゴッホが小屋でくすぶって荒れてる様子とをオーバーラップで見せるにくい演出がありました。
ゴッホを題材にした映画と配信先一覧
作品タイトル | 配信先 | 作品詳細 |
永遠の門 ゴッホの見た未来 | アマプラ/U-NEXT | ここをタップ |
ゴッホ~最期の手紙~ | FOD | ここをタップ |
世界で一番ゴッホを描いた男 | アマプラ/U-NEXT | ここをタップ |
ゴッホ 真実の手紙 | アマプラ/U-NEXT | ここをタップ |
ゴッホとヘレーネの森 クレラー・ミュラー美術館の至宝 | アマプラ/U-NEXT | ここをタップ |
炎の人ゴッホ | U-NEXT | ここをタップ |
ゴッホ:天才の絵筆 | アマプラ | ここをタップ |
ゴッホ 〜VINCENT&THEO | 配信なし | ここをタップ |
上記以外にも「ヴァン・ゴッホ~最期の70日~」もありますが、残念ながら現在サブスク配信はありません。
最後に
37歳でこの世を去ったゴッホですが、のちの芸術に与えた影響は計り知れません。
ゴッホ自身は生前での評価はほとんどされず、売れた絵はたったの1枚。ですが、彼の生き様を知ると、「自分がぬるま湯に浸かっていないか?」と思わされ、生きる上でのモチベーションをもらえます。
さらにゴッホ作品の絵の背景なども知ることで、よりゴッホの絵を味わい深く楽しめるようになるでしょう。ぜひ気になった作品があればご覧になってみたください。
ちなみに、オランダ・アムステルダムにある「ゴッホ美術館」に行ったコラムもあるので、こちらでもゴッホの軌跡を追えます。