「音楽を聴くだけで稼げる」「Spotifyのプレイリストで稼げる」
といった情報がWebで検索すると出てきますが、実際に可能なのか実体験を元に解説します。
▼結論
・プレイリストを元に稼ぐことは可能
・収入はフォロワー数など影響力で変わる
・稼げる人は月3〜5万円
(数10万円を超えるケースもあり)
ここ数年で ”音楽を聴くプロ” として、「プレイリスター」「音楽キュレーター」などの言葉が生まれています。
私自身、歌ったり演奏したりではなく音楽を収集・共有することでYoutubeのチャンネルに約20万人の登録者の方がいます。音楽を聴くことに特化したことでお仕事を頂いています。
今回はそのお仕事の中でも「プレイリストで稼げるのか」という点にフォーカスして解説していきます。
チャンネル名:「HeartStation365」
https://www.youtube.com/@HeartStation365
Youtube登録者:約20万人
Spotifyフォロワー数:約6,000人
Goover:Topキューレーター
音楽を聴いて稼ぐために準備すべきこと
まず「 Spotify」か「AppleMusic」「TikTok」のいずれかのアカウントが必要となります。「Youtube」もアリですが、手軽さと稼ぎやすさで言うとおすすめできません。
個人的には「 Spotify」が最もおすすめです。理由としては世界的に最も普及している音楽サブスクのためです。結果的にアーティストやレーベルが依頼をするかどうかの判断になりやすいプレイリストになります。(後述します)
上記いずれかのアカウント、もしくは複数アカウントを駆使して、収入を得ることが可能です。なお、本記事ではプレイリスターとして、できるだけ始めやすい手法をお伝えしますが、「誰でも簡単に沢山稼げる」といったものではないので、その点はご理解ください。
プレイリストを元に稼ぐ手法3選
プレイリスターとして稼ぐ方法はアイデアや営業次第で色々とありますが、割と始めやすい手法に絞って3つ紹介します。
以下気になるものがあればタップすると該当の解説箇所へ飛びます。
①音楽レビュープラットフォームで稼ぐ
②TikTokの音楽共有で稼ぐ
③直接依頼から交渉して稼ぐ
①音楽レビュープラットフォームで稼ぐ
海外サイトでは複数の音楽レビュープラットフォームがあります。残念ながら現在日本ではまともに機能しているプラットフォームはありません。
メジャーな音楽レビュープラットフォームは「Playlist Push」「Groover」「SubmitHub」です。
音楽を広めたいアーティストやレーベルと音楽を広められるプレイリスターを繋いでくれる仕組みです。
アーティストはお金を一定払い、特定のプレイリスターへレビューを依頼。依頼をもらったプレイリスターはレビューをすることで収入を得ることができます。またその音楽が良いと感じたなら自分のプレイリストやSNSでの発信をするという流れです。
いずれのプラットフォームもレビューだけでお金は稼げますが、サービスによってはプレイリストの規模や質によって収益が変わる場合もあります。主な特徴と収益目安は以下になります。
▼特徴
・ドルやユーロの外貨で稼げる
・必ずプレイリストへ掲載する必要はない
・少なからず英語のスキルが必要
・フォロワー数が少ないと稼ぐのは厳しい
▼収益目安
「Playlist Push」:1レビュー1.5〜15ドル
「Groover」:1レビューで1〜2ユーロ
「SubmitHub」:1レビューで0.5〜1.5ドル
※プレイリスト/フォロワーの規模などで変動
またほとんどの場合がレビューだけとなり、本当に気に入った楽曲があった時に掲載すればいいので、重荷にはなりません。
ただし、レビューやサイト自体も英語が基本となります。本当に英語が苦手という人には向いていませんが、中学英語程度がわかれば実はそれほど困りません。
というのも今はAIが優秀で「DeepL翻訳」「Grammarly」「チャットGPT」を併用することで、日本語のレビューをかなり正確に英訳してくれるためです。私もこれらのツールにお世話になっています。具体的なやり方は別記事で説明します。
特徴の最後に、フォロワー数があります。「Playlist Push」「SubmitHub」はそもそもプレイリストのフォロワー数が1,000人以上いることがキュレーター登録の最低条件になっています。「Playlist Push」はさらにリスナーが30名以上稼働しているプレイリストかなど手動で審査されます。
一定数フォロワーがいるようであれば問題ありませんが、そうでない人はまずはフォロワーを増やすことから始めましょう。
②TikTokの音楽共有で稼ぐ
こちらもフォロワー数が必要という前提になりますが、以下どちらかの方法で収益を得ることが可能です。
・音楽共有アカウントを育てる
・動画内で音楽を使う
以前は音楽をディグる(探す)際に、Youtubeが多かったですが、最近はより手軽にスピーディーに楽曲をディグれる存在としてTikTokが台頭しています。
例えば「ヒップホップ」と入れるだけでも多くの動画が上がっており、ジャンル分けせずとも「曲紹介」など音楽探しに適したキーワードで検索するだけで、楽曲紹介チャンネルを多く見つけることができます。
アーティストからの掲載依頼が入ることもありますが、フォロワー数が1万人を超えるラインになれば大手レーベル会社からの楽曲掲載依頼が入ることが出てきます。
大手レーベル会社さんも実際、プロモーション予算を一定TikTokに寄せており、月間契約など形態は様々ですが、稼ぐ人は月間30万円以上稼いでいます(お付き合いある大手レーベル会社さん情報)。TikTokは1曲ベースでの依頼が可能で、著作権の関係からも依頼しやすいとのこと。
また楽曲紹介に特化していなくとも、フォロワー数が数万人以上のアカウントであれば、動画のバックグラウンド楽曲で掲載して欲しいという依頼があります。先ほど紹介した「Playlist Push」経由でもTikTok動画掲載で最大250ドルの支払いもあります。
③直接依頼から交渉して稼ぐ
プレイリストのやアカウント自体のフォロワー数がある程度伸びていくと、アーティストからは影響力ありと見られるため、直接DMなど連絡が来るケースが増えます。
その際に、わざわざ「音楽プラットフォームから依頼してください」というのは無理があるため、直接交渉をしてプレイリストへの追加などをすることも可能です。
ただし、料金設定やどのようなプランで、どれくらいのインパクトを与えられるかなど自分で資料を作ったり分析する必要があります。掲載しても全く+の影響が与えられない可能性もあるなら、事前にそういった点も保証するものではないなど細かく説明しておかないと後からトラブルになることも。
こちらは①②と比較して難度が高いですが、メリットとしては自分で価格を決められるので、1件の収益性が高いです。
筆者はプレイリスト・レビューでいくら稼いでいる?
私自身はプレイリストを収益としての柱にはしておらず、あまり特化しているわけではありませんが、主には「Groover」での楽曲レビューで、月間100〜200ユーロほど稼いでいる状況です。
日本円だと、およそ16,000~32,000円くらいです。1レビューで5〜10分以上はかかるためリソースをかける優先度は低いです。
もし本気で取り組むのであれば、TikTokやSpotifyのフォロワーを増やし、直接交渉やPlaylist Pushを利用して効率に稼ぐ手法を取ると思います。
【まとめ】プレイリストで副業は可能!
結論、 Spotifyなどのプレイリストを元に以下の方法で稼ぐことは可能でした。
①音楽レビュープラットフォームで稼ぐ
②TikTokの音楽共有で稼ぐ
③直接依頼から交渉して稼ぐ
やること自体はプレイリストへの追加や楽曲レビューなどそれほど難しいものではありません。
ただしがっつり稼ごうとするのであれば、数万人以上のフォロワーを集めることが必要。そのためには良質な音楽収集と共有をしていくことが求められます。
私は収益よりも好きな音楽を好きな形で届けることを信条にしています。そのため、Youtubeでの動画やDJなどを中心に今後も活動していき、レビューは”お小遣い稼ぎ”というくらいが無理のないちょうどいい副業と思っています。
「音楽を聴いて稼ぐ」ことは可能ですが、自分自身のスタンスや得意に合わせたやり方がいいでしょう。