【2026年5月号】いま行くべき東京の展覧会・アートイベント

2026年5月のアートイベント記事アイキャッチ

新緑が深まる5月、東京のアートシーンはいよいよ本格的な賑わいを見せます。

今月YuReLが「いま行くべき」と推したい5つの展覧会をお届けします。

筆者:ゆるり

「正確に、けれども面白く」をモットーに
アートの世界を紹介するアートライター

目次

01. 大ゴッホ展 夜のカフェテラス

あの《夜のカフェテラス》が、ついに東京にやってきます。

オランダのクレラー=ミュラー美術館が誇るゴッホ・コレクションから、国外に出ることが稀な傑作が上野の森に集結します。

会期2026年5月29日(金)〜 8月12日(水) 
会場上野の森美術館
住所東京都台東区上野公園1-2
開館時間日〜木 9:00〜17:30 / 金・土・祝 9:00〜19:00
料金一般 平日2,800円・土日祝3,000円 / 大学・専門・高校生 平日1,600円・土日祝1,800円
公式サイトhttps://grand-van-gogh-tokyo.com/
公式Instagram@grandvangogh_tokyo
※最新情報は公式サイトをご覧ください

この展覧会の見どころ

本展は神戸・福島を経て東京に巡回する大型展の第1期。バルビゾン派やハーグ派の影響を受けたオランダ時代の作品から、印象派との交流を深めたパリ時代を経て、南仏アルルで《夜のカフェテラス》を描くに至るまでの前半生をたどります。

ゴッホの秀作約60点に加え、ルノワールやモネ、ミレーなど同時代の画家たちの作品も並び、創造の連鎖を体感できます。傑作と、その傑作を生んだ「文脈」が同時に見られる、贅沢な構成です。

以下記事では作品の魅力を解説をしてます。

[ ARTIST ] フィンセント・ファン・ゴッホ(Vincent van Gogh) 1853年オランダ生まれ。画家としての活動はわずか10年ほどながら、約900点の油彩と1,100点以上の素描を残した。バルビゾン派やハーグ派、印象派の影響を受けつつ独自の表現を確立。生前はほとんど評価されなかったが、死後に世界的名声を得る。

02. 『チ。―地球の運動について―』×東京シティビュー

累計発行部数550万部を突破し、2024年にアニメ化もされた人気マンガ『チ。―地球の運動について―』。その世界観が、海抜250mの展望台と出会いました。

会期2026年4月10日(金)〜 6月8日(月)
会場東京シティビュー(六本木ヒルズ森タワー52階)
住所東京都港区六本木6-10-1
開館時間10:00〜22:00(最終入館21:30)
料金一般 2,200円(オンライン)・2,400円(当日窓口)/ 高校・大学生 1,600円・1,700円
公式サイトhttps://tcv.roppongihills.com/jp/exhibitions/chi-event/
公式Instagram公式サイトにてご確認ください
※最新情報は公式サイトをご覧ください

この展覧会の見どころ

本展の舞台は六本木ヒルズ森タワー52階——天動説が絶対の真理とされた時代に、命をかけて地動説を追い求めた人々の物語が、現代の東京の絶景と重なります。会場には登場人物が夜空を見上げる名シーンが巨大バナーとなって出現し、窓の外に広がる都市の灯りと星空が作品の世界観に溶け込む、展望台ならではのダイナミックな体験が待っています。

注目はプラネタリウムクリエーター・大平貴之によるMEGASTARを用いた星空シアター。中世の天文学者たちが見上げたであろう夜空から始まり、現代の天文学が解き明かした138億光年の宇宙の果てまでを巡る没入体験は、マンガ・アニメのファンはもちろん、初めて「チ。」を知る人にとっても扉になる展示です。哲学者・谷川嘉浩氏らによる解説も交えた読み応えのある構成で、「知る」ことの意味を問い直す時間になるはずです。

[ CREATOR ] 魚豊(うおと) 1997年東京都生まれ。13歳から投稿を始め、2018年に『ひゃくえむ。』で連載デビュー。2020年より「週刊ビッグコミックスピリッツ」にて『チ。―地球の運動について―』を連載し、2022年4月に完結。同作は「第26回手塚治虫文化賞 マンガ大賞」を史上最年少で受賞するなど数々の賞に輝き、2024年にアニメ化。累計発行部数は550万部を突破している。

03. ロン・ミュエク

「この人、本当に生きているの?」——そんな感覚を覚える彫刻を生み出す現代美術作家、ロン・ミュエクの個展が森美術館で開幕。日本では18年ぶりとなる大規模個展です。

会期2026年4月29日(水・祝)〜 9月23日(水・祝) 
会場森美術館(六本木ヒルズ森タワー53階)
住所東京都港区六本木6-10-1
開館時間10:00〜22:00(火曜のみ17:00まで)
料金平日:一般 2,300円(オンライン2,100円)/ 高校・大学生 1,400円 / 65歳以上 2,000円
公式サイトhttps://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/ronmueck/
公式Instagram@mori_art_museum
※最新情報は公式サイトをご覧ください

この展覧会の見どころ

ミュエクの彫刻は、実際の人物よりもはるかに大きく、あるいは小さく造られます。ただそれだけではなく、その圧倒的なリアリティと「何かを語りかけてくるような」余白が、見る者を引き込んでやみません。

本展では初期の代表作《エンジェル》(1997年)や巨大作品《マス》(2016-2017年)など11点を展示し、そのうち6点が日本初公開。制作過程を記録した写真・映像作品も同時公開され、あの緻密な彫刻がどのように生み出されるのかも垣間見ることができます。

六本木駅周辺にいくと、多くのポスターがでてしました。

[ ARTIST ] ロン・ミュエク(Ron Mueck) 1958年オーストラリア・メルボルン生まれ、1986年より英国在住。映画・広告業界で20年以上働いた後、1990年代半ばに彫刻制作を開始。一作品を制作するために数ヶ月から数年を要し、30年間の作品総数は約50点という寡作で知られる。

04. エリック・カール展 はじまりは、はらぺこあおむし

「はらぺこあおむし」を知らない人はいないでしょう。でも、その原画を実際に見たことはありますか?

エリック・カールの大回顧展が東京都現代美術館で開幕。日本語版50周年を記念した、集大成ともいえる展覧会です。

会期2026年4月25日(土)〜 7月26日(日) 
会場東京都現代美術館 企画展示室1F/3F
住所東京都江東区三好4-1-1(木場公園内)
開館時間10:00〜18:00
料金一般 2,300円 / 大学・専門学校生・65歳以上 1,600円
公式サイトhttps://ericcarle2026-27.jp/
公式Instagram公式サイトにてご確認ください
※最新情報は公式サイトをご覧ください

この展覧会の見どころ

本展の目玉は「はらぺこあおむし」全ページの原画が一堂に集結すること。構想段階で作られたダミーブックが12点展示され、作品誕生の舞台裏を覗き見る体験も。

絵本作家としてだけでなく、グラフィックデザイナーとしての側面にも光を当てた約180点の展示は、子どもも大人も、デザインに関心のある人も、それぞれの楽しみ方で向き合える内容です。

[ ARTIST ] エリック・カール(Eric Carle) 1929年アメリカ・ニューヨーク州生まれ。ドイツでグラフィックデザインを学び、ニューヨーク・タイムズ紙のデザイナーなどを経て絵本作家へ。ページのサイズや形に工夫を凝らした「遊べる本」を目指し、生涯で約90冊の絵本を生み出した。2021年没、享年91歳。

05. TOPコレクション Don’t think. Feel.

「考えるな、感じろ。」——ブルース・リーのあの言葉を手がかりに、東京都写真美術館のコレクション展が静かに、しかし力強く問いかけます。

会期2026年4月2日(木)〜 6月21日(日) 
会場東京都写真美術館 3階展示室
住所東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内
開館時間10:00〜18:00(木・金曜は20:00まで)
料金一般 700円 / 学生 560円 / 高校生・65歳以上 350円
公式サイトhttps://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-5415.html
公式Instagram@topmuseum
※最新情報は公式サイトをご覧ください

この展覧会の見どころ

約39,000点を誇る東京都写真美術館のコレクションから、AI時代における「感触」をテーマに厳選した作品が並びます。川内倫子、マン・レイ、恩地孝四郎など、時代も国も異なる写真家・作家の作品を5つのテーマで構成したオムニバス形式の展覧会です。

1800年代のダゲレオタイプから戦後日本の知られざる逸品まで、普段はなかなかお目にかかれないコレクションの名品が登場するのも魅力。入館料700円という手軽さもあり、恵比寿散歩のついでに立ち寄ってほしい一展です。

初夏のアートへ、感じるままに

ゴッホの名作、ワイエスの静謐な具象、ミュエクの圧倒的な彫刻、カールの色鮮やかな原画、そして写真美術館の「感触」——ジャンルも問い方も、まったく異なる5つの展覧会が今月の東京に揃っています。

頭で考えすぎずに、気になったものへまず足を運んでみる。そんな5月の過ごし方も、悪くないはずです。

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