3〜4月にかけて、春に聴きたくなる曲ってありませんか? 少し寒さも和らいで、心なしか吸い込む酸素が増えて、身も心も軽くなるような時期。
また別れと出会いが訪れる、刹那的な瞬間も多い季節。
そんな春に聴きたくなる春ソングを、チルな雰囲気の楽曲中心に集めてみたので、ぜひ散歩でもしながら、お家でゆっくり珈琲でも飲みながら聴いてみてください。

2020年より”チル”や”エモい”楽曲のmixを中心に扱うYoutubeチャンネルを運営。
チャンネル登録者は19万人以上。
HeartStation365推薦! 春に聴きたいおしゃれ曲20選
Youtubeチャンネルでは、春のテーマにあったチルソングmixを多数掲載してきたので、手っ取り早く春チルソング曲を聴きたいという方は、Youtubeで気になるタイトルをタップしてみてください。
「ad meliora」 – THE CHARM PARK
神アニメと名高い(筆者見解)「フルーツ・バスケット」のED曲に起用された楽曲。
個人的に思う令和の優しいメロディ・声ランキングで、藤井風の「帰ろう」と同率1位です。アニメ同様に心が浄化されるような作用を持つ本曲。春の木漏れ日が降り注ぐ、穏やかな日にぴったりです。
実は旧アニメ版の初代OP「for フルーツバスケット」のワンフレーズが入っているというサプライズもあります。
「Simple Song」 – LAGHEADS, HIMI
「KIRINJI」や「kiki vivi lily」など人気アーティストとのコラボでも有名なLAGHEDADS(ラグヘッズ)。ゆるく、遊び心のある歌詞がカッコつけすぎなくてかっこいい。
歌詞の言葉数は少なくシンプル。でもじわっと染みる優しいメロディラインで、終始柔らかな風に吹かれているような心地よさがあります。
「春に微熱」 – クボタカイ
気怠いトーンに詩的な歌詞表現が逸脱なクボタカイ。「春に微熱」でもその言葉のセンスが存分に発揮されています。
燃えるような憂鬱も 夜明け頃 嘘のように晴れ
胸が溶けるような小春日和に よく似た横顔が消えぬように 恋する惑星に幕が下りる このまま誰にも触れられないわ
切なげなメロディですが、歌詞に隠された韻の気持ちよさが癖になる一曲です。
「ありがとうさよなら」 – XinU
透明感×スモーキーと相反するような属性を纏った歌声が特徴的なXinU。ハッピーエンドを思わせる爽やかなメロディーに別れを思わせる歌詞が潜んでいて、なんとも春らしい。
毎度のことながらギターソロが気持ち良すぎます。
タイトルにもある感謝というポジティブさ、別れの後ろ髪ひかれるようなニュアンス、この絶妙なバランスが好きです。
「グッバイバイ」 – 富岡愛
SNSを通して韓国でも話題となった本曲。大人びていて、厚みもある声にコナンの曲で有名なGARNET CROWを思い出します。
春はハッピーさがある曲もいいですが、個人的にはこの曲のように切ないけれど、頑張って次に踏み出す決意をするような曲も好きです。
終始気持ちいのいいリズム感に、わかりやすいサビ前のタメ。そこから一気に風が吹き抜けるようなサビのメロディーが癖になります。
「komorebi」 – Shin Sakura, BASI
Chill代表のラッパーBASIとギタリストであり音楽プロデューサーのShin Sakiuraが組んだChillおしゃれソング。
イントロなしで始まる出だしがカッコいい。サビはまさにキラキラとした木漏れ日が注ぐような声とギターの音色に思わず体が揺れるはず。
PVの映像も楽曲に合っていて、チルい雰囲気がたまらんです。
「肌」 – 大石晴子
少しスモーキーさもまとった芯のある声と自由自在にスイングするギターの演奏が耳心地良すぎます。
歌詞表現も詩的で、素敵。
笑った声がするりと撫でるように この身ぐるみ脱がす 懐かしいような肌 今よりももっと愛していける
幼少期はソウルミュージックを聴き、中高では讃美歌を歌う毎日、早稲田大学ではブラックミュージックをカバーする音楽サークルと、様々な音楽体験が彼女の音楽性を育んでいたようです。(※参照元:NiEW)
「差し色」 – Bialystocks
生茶のCMで一躍有名になった本曲ですが、言わせてください。私はBialystocksをかなり昔から知っていました。
きっかけは音楽レーベル会社さんからの紹介でした。「まるで小田和正のような歌声です」と言われ、そんなわけと思いつつ聴いたら、本当に似ていてびっくり。
ワンフレーズ聴くだけで、何故かとても懐かしい感情が呼び起こされるこの現象に、名前をつけてください。
「まちあわせ」 – 寺尾紗穂
茶目っ気たっぷりな歌詞がかわいすぎます。男女の目線で入れ替わる歌詞が珈琲を中心としたストーリー仕立てになっているので、ぜひ歌詞も追って聴いてください。
私と彼で待ち合わせ 美味しいコーヒー飲むために 1時半に古い喫茶店で コーヒーの香りに染まりたい
「冬にわかれて」のボーカルを務める寺尾紗穂。特徴は軽重力でよく伸びる抑揚のある歌声。弾むようなピアノの音色も相まってスキップしたくなります。
「春はバス」 – 寺尾紗穂
Spotifyなど音楽サブスクで適当に流したら、その瞬間に手が止まるはず。イントロなしで始まるAメロ、優しさと寂しさが相まった歌声に思わず耳が惹かれます。
この曲のために、「春よ早く来い」と毎冬思っています。
バンドは3人組のLaura day romance(ローラデイロマンス)。ボーカル井上花月の優しいウィスパーボイスが特徴的ですが、演奏力も確かで、安定したドラムと技術力の高いギターにも注目です。雰囲気違う曲が多数あります。
「Sai no Kawara」 – crystal-z
春と言えば、受験シーズン。
この「Sai no Kawara」はどこか懐かしいチルメロディーとともにある男性の受験ストーリーが語られます。
その内容は、32歳まで音楽活動をしていた主人公が東京の大学で医学の道を目指すという話。ただいくらペーパー試験を「合格」しても、年齢を理由に何度も「不合格」にされてしまいます。
これは実際に起こった大学の不正入試事件で、被害にあった男性自身が作った曲。当時衝撃的ニュースとしてテレビでも放送されていました。
Youtubeのコメントも約1,700件と、多くの人がこの人の諦めなかった姿勢、ストーリーに勇気をもらっています。
「好きなこと」 – 柊人
春は、受験とは別に仕事など新たなフェーズに入ることが多い時期。何かにチャレンジしたりする時は楽しいことだけでなく、必ず壁にもぶつかるもの。
そんな時におすすめな曲が、優しい声と心に沁みるトラック・リリックが特徴的なこの曲。
高知出身で、オーストラリアへ移住、その後沖縄で育った元もぐり漁師のラッパー・柊人(シューツ)。
楽なのは下ってる証拠らしい Hey do you know 辛いのは上ってる証拠らしい
以下のインタビューで動画では彼の人柄や経歴が見られるので是非。
「春」 – Cody・Lee(李)
主に日常の”生活”が香るテーマを独特な暖かさと哀愁で描き出すロックバンド・Cody・Lee(李)。
本曲もその独特な雰囲気が滲み出たイントロに引き込まれます。元カップルの想いが前半は女性、後半は男性目線で語られます。
上京経験があるわけでもないのに、思わず上京してきた大学生活を思い出したくなるような、そんな甘く切ない郷愁春ソングです。
「BLUE FRIDAY 」- 雲居ハルカ
ざらっとした紙にインクが落ちていくように、一音一音がまるで文字として耳に残っていく感覚。
大袈裟かもしれませんが、アコースティックギターと一緒に聞こえてくる歌声にそんな印象を抱きました。もしかしたらその詩的な歌詞に、小説らしさを感じたからかもしれません。
こんな日々がいつまでも ずっと続くわけないってわかってる 地球最後の時にも ぎゅっと二人手を繋いでる 遠い国の飛行機が 小さな街の頭上を泳いでる
どこか寂しげなこの曲の雰囲気にも春さしさを感じる人がいたら嬉しいです。
「やさしいままで」 – never young beach
切なさの中に幸せが詰まった『やさしいままで』。恋人に向けて、両親に向けて、近しい存在が大事なことを思い出させてくれる曲です。
切なさ、儚さ、暖かかさに胸がキュッと締めつけられるのは、シンプルなコード進行と、ボーカル・安部勇磨の素朴な語るような歌声の力でしょう、
「Talk」 – Asilo
Aメロの柔らかなギターの音音に、気持ちのいいタイミングで入ってくるドラムの音。
そこに、ほんのり甘く、少しスパイシーな歌声が相まって、すぐにイイねを押したくなる曲です。
ヒット曲となった『Beautiful Rain』同様に、静かに始まるAメロと力強いサビのギャップが良い。
彼の曲は本当にハズレがなく、クオリティ高いので、ぜひ他楽曲も聴いてみてください。夕方の雰囲気にマッチするエモめな楽曲が多いです。
「L.A.Z.Y. 」 – maco marets(」feat. さとうもか & Shin Sakiura)
春はその最適な温度から、少し怠惰に過ごしたくなる時期。この曲は朝にだらだらとしたい時に最適すぎます。
夢うつつな雰囲気のトラックをプロデュースしているのはShin Sakiura。毎回本当にいい仕事しますよねえ…
間違いのない3人が組んだ、ベッドタイム・ヒップホップを堪能してください。
「Back Pack Yesterday」 – m-al
Chillなトラックメイカーm-al (マル)と元ダンサーのラッパー無雲が組んだ本曲。
とにかく終始気持ち良すぎるトラックに、レコードのチリノイズが交わって手触りのある音がたまらない。ローファイ系の曲が好きな人ならハマるはずです。
歌詞にある、”のらりくらり”という単語が雰囲気にマッチしすぎていて、曲のタイトルをのらりくらりで覚えています。
「Cherry Blossams」 – ナリタジュンヤ
ダイレクトに春を感じるならこの曲。再生すると、春の香りに包まれた空間にいるような気分になります。
陽気な季節に、この曲を流し、木漏れ日をたっぷりと浴びる。そうしてじっくりと春の暖かさを感じてみれば、とても気分が良くなりそうです。
「光の中」 – YONA YONA WEEKENDERS
平日の仕事帰り、「今年は花見行けなかったな〜」と、ひとりで桜並木を見ながら缶ビールを飲んだ夜。
その時に聴いたこの曲は、これからもずっと私の大切な「夜×ひとり花見」曲です。
特段、春や桜などの言葉が歌詞に入っているわけではありませんが、歌声、ギター、ベース、ドラム、コーラス全てが幸福感を与えてくれます。本だったら「読後感が良い」とう言葉がありますが、それの音楽版です。
切なくも幸福感のある春うたって素敵

いかがでしたでしょうか。
”春”という季節の持つ、切なさと幸福感が混じるこのニュアンスは日本人特有のものだと思っています。
昔の言葉で言うなら、「侘び寂び」。日本語という1つで複数の意味合いを持つ言語だからこそ、作られる文化なのかなと思います。そんな気持ちをたっぷりと味わえるなんて、春は素敵です。
ぜひ、今年も春を彩る楽曲に浸かってみてください。

