「彷徨い」/ 冬にわかれて を聴いて 「逸脱な歌詞センスが浮遊する」

こんにちは HeartStation365の運営をしているユルリです。

当記事では、アーティスト「冬にわかれて」の『彷徨い』の紹介と、僭越ながら楽曲を聴いた私のレビューとなります。

ユルリ

【ひとことレビュー】
サウンドや歌声の浮遊感、何度も噛みしれられる余白のある歌詞が素敵。

目次

「冬にわかれて」ってどんなバンド?

出典元:音楽ナタリー
結成時期2018年
メンバー寺尾紗穂(Piano,Vo)
伊賀航(B)
あだち麗三郎(Dr,Sax)
アルバム・なんにもいらない
・タンデム
・flow

唯一無二の歌詞センスやのびやかな歌声が特徴的な「寺尾紗穂」さん、ハナレグミなど有名アーティストのサポートをされているベーシストの「伊賀航」さん、ドラムからサックス、パーカッションまでこなし多くのユニットに参加してきた「あだち麗三郎」さん。

それぞれソロでの活動でも自分の地位を確立した3人で結成したバンドが「冬にわかれて」です。名前に「冬」が付くきますが、冬をテーマにした楽曲のみなわけではありません。

今回は特に人気が高い『彷徨い』についてピックしました。私自身去年の冬頃に『彷徨い』を聴いたことがキッカケで「冬にわかれて」を知りました。

『彷徨い』をレビュー

一言で言うと、浮遊感がすごい。

ピアノのサウンドが重力のような重さを感じさせながらも、逆にボーカル寺尾沙穂さんの柔らかく、伸びやかな声が心地良いキャップを生みます。

結果、自然と下から上にふわっと上がる感覚が繰り返され、まさに彷徨っているような気持ちのいい浮遊感を感じれれます。

伸びやかな声には真っ直ぐな芯の強さもあるので、浮遊していると同時にどこかへ運ばれるような気持ち。

『金星の横をすっと通り過ぎた 人工衛星に 君は見とれて動かなかった』。こちらも“宇宙”という漂いが連想される言葉。かつ独特な場面描写が秀逸で、その声とメロディ、歌詞が交わり、一瞬で歌の世界に連れて行ってくれます。

最初に聞いた時はタイトルである”彷徨っている”が、どこで彷徨っているのか疑問でした。歌詞を少し紐どいてみましょう。

『彷徨い』の歌詞を考察

『この水の街をふらりさまよった』という直接的な「彷徨い」を表すフレーズも出てきます。

物理的なさまよいや、先に紹介した宇宙という彷徨いをイメージするフレーズもありますが、以下の歌詞が最もこの楽曲のタイトルを表していると個人的には感じました。

『君の見てる景色に 飛び込めば 何かが変わるの 始まるの? 1番大切な何かが?』

曲調や歌声、歌詞の単語からも「彷徨う」感じが受け取れますが、最も”彷徨い”があったのはこのフレーズにある”君”と私との間、つまり関係性的な距離を表しているのではないでしょうか。

“君”と別れた私が振り返った時に感じた、心や考え方の距離かもしれないし、環境的な距離かもしれない。そんなふわふわとした状況に対しての”彷徨い”なのか。。。

少しだけ歌詞を想像して、膨らませて聴いてみると、新しい聴き方ができて楽しいですよね。

【まとめ】彷徨いは秋・冬に聴きたくなる

少し切ない歌詞ではありつつ、リラックスできるメロディーや歌声。それだけでなく、どこか余白のあるトーンに秋や冬の落ち着きを感じます。

まずは、何も考えず楽曲を聞いてみてください。その後に歌詞に集中してみると色んな考察余地のある奥行きが感じられる1曲です。

YuRuLi
サイトの管理人
TOKYO | WEB DIRECTOR
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本業以外に、日常に溶け込むプレイリスト動画の作成や音楽キュレーションの仕事も。音楽、ガジェット、家具、小説、アートなど、好きなものを気ままに綴っていきます。自分の目や耳で体験した心揺れるものを紹介。

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