つい最近30代という新たなステージに突入したライターのMizuhoです。私が「このユニークな考え方、私も拝借いたします。」と思ったエッセイをおすすめします。
第一弾は、ジェーン・スーさんの『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』です。
私は本が大好きですが「エッセイ」の魅力はわかりませんでした。何故ならエッセイは#丁寧な暮らしが似合う人が読む本で、#必死な暮らしの私には縁遠いものだと思っていたからです。
こんな感じでほんのちょっとだけ捻くれている私が、素直に読み進めることのできた『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』を紹介いたします。
東京でひっそり暮らすアラサーOLです。趣味は人間観察と面白いこと探し。苦手なことは頑張りすぎること。30代で新しくできたあだ名は「分析」。
貴様いつまで女子でいるのか問題 の概要
私たちは生涯、女子の墨を背負っていくのであります。
ジェーン・スー「貴様いつまで女子でいるつもりだ問題」P.15
作者について
ジェーン・スー(Jane Su) 1973年 東京生まれ東京育ちの日本人。作詞家・ラジオパーソナリティ・コラムニスト。音楽クリエイターとしての作詞家としての活動に加え、ラジオ番組でパーソナリティとして活動中。
内容
多彩な経歴を持つ”未婚のプロ”である著者が、「女子」って何歳まで言っていいのか問題、事あるごとに発される「カワイイ〜」や、ブス・ババア問題など、今まで疑問を抱いていたが特に話題にしてこなかった諸問題を、毒や笑いを交えて綴っている一冊。
著者の失敗や経験、諸問題についての著者なりの答えが記されている。
こんな”貴様”に読んでほしい
まず最初に、「貴様って失礼!」と思った方がおりましたら、申し訳ございません。私が本記事で使用する“貴様“は、言葉の価値が暴落する前の超絶尊敬語の意ですのでご理解ください。
中世末から近世中期までは文字通り尊敬の意を含んで用いられたが、それ以降はしだいに尊敬の意は薄れ、近世後期には現代とほぼ同様に用いられるようになった。
デジタル大辞泉(小学館)
ちなみにこのエッセイは、寄り添ってくれるわけではないし、「しっかりしろ!」と鼓舞してくれるものではないです。なんとなく、”楽”にしてくれる本だと思っています。
この本を読んでちょっといいことがあった私なりに、読んでほしい人の特徴をまとめたので、伝えさせてください。
1.ブラックジョークに耐性がある
・ブスとババアの有用性
・メガバイト正教徒とキロバイト異教徒の絵文字十年戦争
・東京生まれ東京育ちが地方出世院者から授かる恩恵と浴びる毒
ジェーン・スー「貴様いつまで女子でいるつもりだ問題」目次
このような、少し辛辣な目次がたくさんあります。
このタイトルを見て、ニヤッとできた人にはオススメです。このタイトルからこの結論に辿り着くの?!のように、エッセイの展開を楽しむこともできるし、自分自身に取り入れたい部分は取り入れることができると思います。
そして読み進めていくと、著者のあたたかさに触れることができます。著者の愛と知識から成り立つブラックジョークを是非楽しんでほしいです。
2.「目前の現実」と「理想という名の正論」に苦しんでいる
理想と現実の間に今日の落としどころのようなものを見つけよう。
ジェーン・スー「貴様いつまで女子でいるつもりだ問題」目次
「理想という名の正論」を待っている人はめちゃくちゃカッコいいことです。ただ、思い通りにいかない現実を目の前にしたときに「しょうがない!」「まあいっか〜」で流すことがちょっと苦手な貴様にオススメです。
きっと貴様は、理想を持っている素敵な人です。故に、現実に対して苦しむこともあると思います。素敵な著者は、モヤっとする現実を、「知識やジョークで理解しやすい状態にした上で、受け入れる」みたいな、著者なりの正論で、現実と理想の落とし所を見つけています。その、理解するまでの過程をぜひお裾分けしてもらってほしいです。
3.白黒はっきりつけたい派
一見主体性のない女の子の方が、強気な女よりずっと強いと思うことがあるのは、己を漂わせる強さを彼女たちが持っているからです。
ジェーン・スー「貴様いつまで女子でいるつもりだ問題」P.73
世の中には白黒つけられないことが山ほどあり、グレーのままにしておくことが正しい場合があることは、全方位で経験済かと思います。そこに息苦しさを感じている貴様にオススメです。
白黒つけたい気持ちを抑えてグレーのままにできる人ほうが「強い」なんてびっくりしましたが、強く見える代表格のような著者が導いた結論の一つでもあるので、一つの正解とも言える気がします。
自分の中に正解が増えるだけで、ちょっと楽になれるかもしれないです。
【感想】私、いつまでも女子でいます。
著者は私の大好きな「おもしれー女」(interestingの方)でした。
バリキャリの著者が「生涯女子!」とう正解に辿り着いたのだから、ただの会社員である私も、自分の”女子”の部分も愛してあげる予定です。
人生の先輩ならではの思考の組み立て方や見解は、大変貴重なので、正解のひとつとして頭の引き出しに入れておきました。
女子の自分を認めるために、小1で封印した「一番好きな色はピンクで、一番好きな食べ物はイチゴです。」を意識的に口に出しています。なんか“楽”になった気がします。
そんな感じで、この記事を最後まで読んでくれた貴様は、おもしれー人だと思うので、『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』をぜひ頭の引き出しに入れてほしいです。一緒にユニークな人生を目指しましょう。